イーサリアム(Ethereum)ってどんな通貨?

現在の価格推移

※チャート提供:BTC BOX
※レート情報は各取引所のAPIを利用して表示しています。サーバ負荷などの関係で反映が遅れる場合もありますので、正確な価格は必ず各取引所のサイトをご確認ください。

日付 値動き
5/1 イーサリアムを有価証券と同様の規制・監視の対象とすべきか否かについて、米国当局で検討が行われていることが報じられた結果、イーサリアム価格が下落
5/7 イーサリアム創設者のビタリク・ブテリン氏により、イーサリアムのスケーラビリティ問題を解決する技術の一つとして知られる「シャーディング」が完成間近であることが通知され、イーサリアム価格は上昇
5/18 中国工業情報化省によるパブリックチェーンに関する格付けで、イーサリアムが第1位の評価を得たことで、価格が小幅上昇

イーサリアムの基本情報

現在の価格※2018/6/25 18:00の価格 ¥50,134
発行上限枚数 上限無し
承認アルゴリズム PoW
24h変動比率 2.8%
7days変動比率 -9.1%
30days変動比率 -24.3%

目次

イーサリアム(Ethereum)のチャートや特徴、今後のイベント情報をご紹介!

イーサリアムの内部通貨であるETH(イーサ)は、ビットコインに次ぐ時価総額を誇る仮想通貨として知られています。
ウェブサイトなどで、その名前を見たことがある方も多いのではないでしょうか。今回は、イーサリアムの特徴について、実際に使用されている具体例を踏まえ、様々な観点から整理してみました。

イーサリアムを知る上で重要な「スマートコントラクト」という機能についてもわかりやすく解説しています。また、今後のイーサリアムの鍵を握る4つのアップデートと課題点についても解説しています。この記事を読めば、イーサリアムの基本的な性質を理解することができるでしょう。

イーサリアム(Ethereum)について知っておきたい基礎知識

取引単位

ETH

公開日

2015年7月

発行上限枚数

未定

マイニング方式

PoW(PoSに移行予定)

ブロック生成時間

15秒

2018年5月時点 イーサリアムの概要

イーサリアムが公開されたのは2015年。現段階においては、発行上限枚数は決められていません。
※ 2018年4月、イーサリアム創設者のヴィタリク・ブテリン氏により、ETH(イーサ)の発行枚数を120,204,432ETHに固定する案が提案されています。

イーサリアムのマイニング方式についてですが、ビットコインと同様に、PoW(Proof of Work)を採用しています。しかし、将来的には、PoS(Proof of Stake)へ移行することが計画されています

イーサリアム(Ethereum)の特徴

イーサリアムの第一の特徴は「スマートコントラクト」という機能を備えていることにあります。また、誰でも自由に開発を行うことができるオープンソースの技術であることも大きな特徴です。
実際に、多くの開発者によって、イーサリアムを活用したゲームアプリ(Dappsゲーム)が作られていたり、イーサリアム上で独自のトークンが発行されています。

現在、イーサリアムは開発段階にあり、実用化に向けて、技術を進化させています。

スマートコントラクトって何?

スマートコントラクトの説明

スマートコントラクトは、日本語に直すと、「賢い契約」を意味します。スマートコントラクトは、イーサリアム・ブロックチェーン上に、あらゆる「契約」を記述することを可能にする仕組みです。
イーサリアムが大きな注目を集めている理由は、このスマートコントラクト
の機能を備えているからといっても過言ではありません。イーサリアムを知る上では必ず押さえておきたい概念です。

身近にあるスマートコントラクト

実は、スマートコントラクトは身近な場所で既に使用されています。それは自動販売機です。
自動販売機には「お金を入れてボタンを押せば商品が出る」という契約があらかじめ機械に埋め込まれています。
イーサリアムのスマートコントラクトも仕組みは同じです。ただし、イーサリアムの場合はブロックチェーン上に契約を記述します。

スマートコントラクトの何がすごいのか

ビットコインは主に決済・送金で使用されることを目的として、開発が行われています。

しかし、スマートコントラクトの仕組みを活用すれば、金融以外の分野に対して、ブロックチェーン技術を応用することができるのです。また、将来的には、VRIoTをはじめとする次世代のテクノロジーとも親和性が高いとも言われています。
イーサリアムが注目されているのは、スマートコントラクトを活用することで、ブロックチェーン技術を生活のあらゆる分野に応用できる可能性を秘めているからなのです。

スマートコントラクトの活用事例

スマートコントラクトは様々な分野で応用される可能性を秘めています。不動産や保険業界もその中の一つです。

例えば、「REX」という不動産取引サービスでは、イーサリアムのスマートコントラクトを利用して取引されています。
REXでは契約内容がブロックチェーン上に記録され、またスマートコントラクトを使うことによって、取引の信頼性を保っています。

Dappsについて

イーサリアムを活用することで、Daapsというアプリを開発することができます。Daapsは日本語でいうと「分散型アプリケーション」です。
Daapsはゲームとの相性が良く、具体的な事例としては、「cryptokitties(クリプトキティーズ)」という育成ゲームが有名です。Cryptokitties(クリプトキティーズ)では、可愛いキャラクターを育成し、育てたキャラクターを売買することができます。売買はスマートコントラクト上で行われ、ETHを使って取引が行われます。

マイニング方式について

イーサリアムはPoWというマイニング方式を採用しています。これは、簡単にいうと、コンピューターの計算が一番早い人がマイニング報酬を受け取ることができる仕組みです。

PoWの欠点として挙げられるのが、マイニング報酬が一部のマイナーに偏ってしまうことです。しかし、イーサリアムは将来的に「Casper」と呼ばれるPoSのマイニング方式に移行することが計画されています。
PoS(プルーフ・オブ・ステイク)は、PoWの欠点を克服したマイニング方式と言われており、電力の消費量がPoWと比較して抑えることができるのが特徴です。

ライデンネットワーク

イーサリアムを知る上で押さえておきたい技術の一つとして、「ライデンネットワーク」があります。これは、ビットコインのライトニングネットワークを参考に開発されている技術であり、イーサリアム・ブロックチェーンのスケーラビリティ問題を解決する手段の一つとして期待されています。
ライデンネットワークは、イーサリアムのブロックチェーンを使うのではなく、一時的にライデンネットワークのブロックチェーンを借りて処理を行います。

ライデンネットワークを使うことで、イーサリアムは処理能力を飛躍的に高めることができます。

イーサリアムクラシックとの違い

イーサリアムとは別に、「イーサリアムクラシック」という仮想通貨も存在します。イーサリアムクラシックは国内の取引所で実際に購入することができます。
イーサリアムが分岐して誕生したのがイーサリアムクラシックであり、似通った部分もある両者ですが、開発者の理念には大きな違いがあります。

イーサリアムクラシックは非中央集権的理念が強い

イーサリアムクラシックは、イーサリアムがハードウォークして生まれた仮想通貨です。そのきっかけになったのは、2016年に発生した「THE DAO事件」と呼ばれる事件です。なお、THE DAO事件の詳細については【イーサリアムの不安要素】で説明しています
THE DAO事件を経て誕生したイーサリアムクラシックは、非中央集権性がイーサリアムよりも強いとされています。

イーサリアムに非中央集権の理念がないわけではありませんが、両者の非中央集権に対する理念の違いが今後の開発状況に影響する可能性もあるので、覚えておいて損はないでしょう。

イーサリアムの手数料の概念

イーサリアムを送金する際には、「ガス(Gas)」が必要となります。簡単にいうと、イーサリアムを使用する際の「燃料」のようなイメージです。

Gas(ガス)って何?

ガスはイーサリアム内において「手数料」の役割を果たしており、後述するイーサリアムのウォレットでもGasの設定があります。Gasはマイナーへの報酬の役割も果たしています。

イーサリアムがETHとGasを分けているのは、通貨としての用途と燃料としての用途を分ける目的があるといわれています。

イーサリアムのアップデートについて

イーサリアムはアップデートの段階が決まっており、それぞれの段階に名称がつけられています。

アップデートは全4段階に分かれており、2018年5月現在では、第三段階の「メトロポリス」というステージにいます。

アップデートの名称

実施日

第一段階・フロンティア

2015年7月

第二段階・ホームステッド

2016年3月

第三段階・メトロポリス-ビザンティウム

2017年10月

第三段階・メトロポリス-コンスタンティノープル

2018年中に実施?

第四段階・セレニティ

アップデートの段階

難しい名前がつけられていますが、単純に、アップデートの段階が上がっていくごとに、イーサリアムがより実用化に近づくようにパワーアップしていきます。

イーサリアムベースのトークンについて

イーサリアム・ブロックチェーンをベースにして発行された仮想通貨は、数えきれないほど存在します。また、「ERC20」という規格に沿って開発を行えば、個人でも仮想通貨を発行することができます。

通貨名称

取引単位

オーガー(Augar)

REP

ゴーレム(Golem)

GNT

アラゴン(Aragon)

ANT

エイオン(Aion)

AION

ループリング(Loopring)

LRC

ライデンネットワーク(Raiden Network)

RDN

イーサリアムベースのトークン一覧

イーサリアムベースの仮想通貨の中でも、オーガー、ゴーレムは時価総額が高く、海外では人気で有名な仮想通貨です。
もちろん、マイナーなものも含めれば、このほかにも無数に存在します。

イーサリアム(Ethereum)の今後について

先で述べたように、イーサリアムには具体的な開発スケジュールが決められています。しかし、それとは別に、外部の要因についても、イーサリアムの今後を占う上では、需要なポイントです。
外部の要因とは、例えば、大企業によるイーサリアムブロックチェーンを活用した実証実験の実施のようなイベントです。大企業がイーサリアムを使うということは、それだけ大きな関心が寄せられている証明でもあります。

大企業の参入可能性

イーサリアムには、世界的に著名なグローバル企業も大きな注目を向けています。

2017年2月に設立された「Enterprise Ethereum Alliance」は、JPモルガン、UBS、クレディ・スイス、BBVA、マイクロソフト、アクセンチュア、 BPなどの金融機関をはじめとした欧米の大手企業約30社と日本の企業も8社参加しました。
Enterprise Ethereum Allianceは、企業間取引に耐えうるイーサリアムの業界標準仕様を策定していく組織です。

トヨタもイーサリアム(Ethereum)に注目

スマートコントラクトは、自動車の自動運転技術に応用される可能性も期待されています。
トヨタの子会社「TOYOTA Research Institute」はブロックチェーン、人工知能を研究するために設立され、上記の「Enterprise Ethereum Alliance」にも参加しています。
イーサリアムは世界的に著名な大企業からも注目されている仮想通貨なのです。

余談:仮想通貨格付けの結果(Weiss)

2018年1月に、米国の格付け機関として知られるWeissが初めて仮想通貨の格付けを行いました。イーサリアムは時価総額TOP10に位置する主要な仮想通貨の中で、最も高い評価を得ています。

ランクはAからEまであり、イーサリアムはBの評価でした。ちなみにランクがAとBのものは「買い」の投資評価です。ちなみに、ビットコインはC+なので、イーサリアムはビットコインよりも投資対象として優れていると判断されています。
イーサリアムの格付けの根拠として、容易に進化できる技術と優れたスピードの早さを挙げています。

イーサリアム(Ethereum)の不安要素

イーサリアムが優れた仮想通貨であることは理解できたと思います。しかし、今後、解決しなければならない課題もあります。特に、スマートコントラクトを日常生活で使うことを考えると、セキュリティーがもっとも大きな課題となっています。
また、ディフィカルティボムといったイーサリアム特有の問題も抱えています。

ディフィカルティボム問題

イーサリアムが持つ特有の問題として「ディフィカルティボム」があります。
簡単に説明すると、ディフィカルティボムはイーサリアムの送金スピードが遅くなってしまう問題です。そして、最終的には、マイニングができなくなり、機能が停止してしまいます。
しかし、これは先の4つのアップデートで回避することができます。ディフィカルティボムは、開発者とイーサリアムを支持する人たちが古いシステムにとどまらないようにするため、あらかじめ決められたプログラムなのです。

THE DAO事件のような脆弱性問題

イーサリアムのスマートコントラクト上で行われたプロジェクト「THE DAO」は、分散型の投資ファンドを実現するプロジェクトで、150億円の資金を集めるのに成功しました。
しかし、その後、スマートコントラクトの脆弱性をつかれ、50億円の資金が不正に流出していまいます。

イーサリアムの開発者たちは、最終的にこの時の記録をなかったことにして事件を解決しましたが、イーサリアム上のプロジェクトがハッキングの標的になることを再認識させる事件でした。
今後、スマートコントラクトの普及のためには、こういったシステム上の脆弱性をいかに克服するかが課題となって来るでしょう。

イーサリアム(Ethereum)の保管方法

イーサリアムは、取引所で購入してそのまま保有しておくこともできますが、ウォレットを利用して保管すると、安全性も高まります。
代表的なものに、MyEtherWalletLedger Nano(レジャーナノ)があります。

MyEtherWallet(マイイーサウォレット)

MyEtherWalletはイーサリアム専用のオンラインウォレットです。サイトは日本語にも対応しており、登録すれば誰でも利用することができます。
登録自体は簡単ですが、細かい管理方法などについては、若干ながら専門的な知識が必要になるので、気になる方は操作方法を調べた上で利用するといいでしょう。

Ledger Nano(レジャーナノ)

Ledger Nano(レジャーナノ)はUSBメモリのような大きさのデジタル媒体に仮想通貨を保管できるオフラインウォレットです。オンラインウォレットと違い、オフラインウォレットは、インターネット上ではなく、現物で仮想通貨を管理するため、高い安全性を備えていることが特徴です。

MyEtherWalletと違い、レジャーナノはイーサリアム専用ウォレットではありません。イーサリアム以外にも、ビットコイン、リップル、ライトコインなど多くのアルトコインに対応しています。

まとめ

イーサリアムはビットコインに次ぐ時価総額を誇り、開発者からも大きな注目を集めている仮想通貨です。
その理由は、イーサリアムが持つスマートコントラクトという仕組みでしたね。スマートコントラクトを使えば、ブロックチェーン技術を金融以外のあらゆる分野に応用することができる可能性があります。
今後の注目ポイントは、残る2つのアップデートと、スマートコントラクトの普及です。
現在でも多くの企業がスマートコントラクトを研究しており、実際にゲームなどでも使われています。企業がスマートコントラクトを使ったサービスを本格的に開始したら、一気にイーサリアムの認知が高まり、普及する可能性があります。
今回、イーサリアムについて初めて知ったという方は、この機会にぜひ、イーサリアムの取引を始めてみてはいかがでしょうか。
監修:Cryptogeeks
新卒で国内金融機関に入社。
その後、外資系コンサルティングファームにて、金融機関に対する規制対応やリスク管理関連のプロジェクトに従事。現在は、仮想通貨・ブロックチェーン業界に対するアドバイザリー業務を実施。

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